日本でエンゲル係数が増加してるのは日本が貧しくなっただけ
エンゲル係数とは
生活や家計の水準を測るものとしてエンゲル係数というものがありまして、
今でもたまによく聞く言葉なのですが、
エンゲル係数といのは
家計の中で食費にかける費用が増加する(エンゲル係数が増加する)
=家計が厳しい状態
というのが一般的な判断となっております。
理由としては人間生きていくために絶対必要な食事に多くお金をかけている
ということは、つまり、他の費用に割くお金がないということを意味しておりまして、
エンゲル係数が増加する=生活水準が下がってきている状態と判断される
からであります。
エンゲル係数が下がっているのは日本が貧しくなっただけ
以下の記事のように、最近最近エンゲル係数がらみの記事をみかけるのですが、
なんだかちょっと違う方向に向かっている気がして非常に危険な気がします。
日本の食文化が向上してきており、
その結果食事は空腹を満たすものから楽しむものになっているため
結果的にエンゲル係数が上がったのではないか。
とこの記事の中で言っていますが、
さすがにそれは違うんじゃないかと思うのですよね。
だってお金があったら食事にもお金使うし、服とか交際費にもお金を
使うわけで、しかも空腹を満たすものっっていっても、
21世紀の現在の日本は戦後じゃないんだからさ。
モノがいっぱいあふれているのにものをそれでもモノにお金をかけていないんでしょ。
モノにお金をかける余裕がないから、食費があがるんでしょ。
だからエンゲル係数が上がった事象をそんなに短絡的に考えちゃいかんよ。
と思うわけです。
エンゲル係数というのは我が東南アジアでもよく使われる事象でして、
東南アジアなどの発展途上国ではエンゲル係数が非常に高いことは
しごく一般的であります。
東南アジアの場合は、実際に貧しいというのも事実ですし、
また、富裕層/中流階級が増えているけれども、そもそも
先進国に比べたらまだまだモノが少ないという事情で
エンゲル係数が高いと考えています。
つまり、一部の層はものすごくモノを買いたくてカネももっているんだけど、
残念ながら先進国なみに品質の整った洗練されたモノが入ってきて
いないということです。
人気である理由にはお金をもった層が結構いるからであります。
エンゲル係数のセオリー通りに動き、経済発展しモノがあふれるにしたがって、
今後エンゲル係数は低下していくわけであります。
このようなセオリーを考えるのであれば、
やはり日本でエンゲル係数が上昇している状況は
日本自体が貧しくなってきているからであり、
日本の各世帯の家計が厳しくなっているという状況を
シンプルに表しているだけなのだと思います。
日本はやはりこのような状況を素直に把握しないといけないと思っています。
というのも、年々日本のGDPランキングは下がっておりますし、
経済成長率もかなり低いわけです。
そりゃ昔みたいな生活ができないのは当然だと思うのですよね。
今はまだモノがあふれている日本でありますが、
経済が落ち込むに連れて次第にモノが少なくなって
以前は当たり前のように存在していたものが
今度はモノが欲しくても手に入らないという状態が来てしまうのかも知れません。
現状、日本の経済は、円高と株安に動いており
昨年の景気が嘘のようになってしまっておりますが、
今後とも日本経済については注視が
必要と思っている次第であります。